米海軍の艦艇建造計画に遅延

 米海軍は年初から,カルロス・デル・トロ海軍長官の指示で,艦艇建造に関
する評価作業を実施した。そこでまとめられた報告書では,さまざまな艦艇建
造計画におけるスケジュール遅延が取り上げられている。
 まず,FFG(X)ことコンステレーションConstellation級フリゲイトは,ネ
ームシップの納入が当初予定の2026年から3年遅れとなる見込み。詳細設計の
作業がまだ完了していないほか,造船所が人手不足に見舞われている。そし
て,さまざまな要求を反映させる過程で,ベースとなったFREMM(Fregata
Europea Multi-Missione)フリゲイトとの共通性が85パーセントから15パーセ
ント未満にまで低下した。
 戦略原潜ディストリクト・オブ・コロンビアDistrict of Columbia
SSBN-826は,ハンチントン・インガルス(HII)が担当する艦首セクションの
建造遅延やサプライ・チェーンの問題から,12~16カ月の遅延が見込まれる。
 それ以外では,空母エンタープライズEnterprise CVN-80で16~18カ月,ヴ
ァージニアVirginia級攻撃原潜はブロックⅣで3年,ブロックⅤで2年の遅れ
が見込まれている。