●英沈没探検船「エンデュアランス」南極沖で発見

 1915年に南極沖で沈没した英探検家アーネスト・シャクルトン(1874~1922)の乗船エンデュアランスEnduranceが,107年振りに発見された。海洋の史跡保護に取り組んでいるフォークランド・マリタイム・ヘリテージ財団の3月9日の発表によれば,「エンデュアランス22」調査プロジェクトの探査機が,ウェッデル海の深さ3,008メートルで発見。木造の船体が海底で水平を保っており,保存状態も極めて良好だという。この海域の沈没船は国際法により水中文化遺産として保護されており,調査隊は撮影はできるものの,船体に触れたり海上に引き揚げたりすることはできない。アーネスト・シャクルトンの探検隊は,南極大陸横断を目指して1914年エンデュアランスでイギリスを出発。しかしウェッデル海で海氷に閉じ込められ,10カ月近く漂流して沈没,探検隊は氷上テントや無人島で過ごしたのち全員生還を果たした。

                                                                        (FALKLANDS MARITIME HERITAGE TRUST)