●川崎重工が世界初の水素燃料エンジンを開発

 川崎重工は11月30日,発電用水素焚き二元燃料(DF)エンジンおよび関連システムの基本設計承認(AiP:Approval in Principle)を,日本海事協会(NK)から取得したと発表した。このエンジンは水素と低硫黄燃料油を自由に切替え可能で,水素燃料選択時は低硫黄油との混合比率95パーセント以上で発電,GHG排出を大幅に削減する。今回,逆火しやすく燃焼温度の高い水素の特性に合わせた燃焼技術を開発し,燃焼室部品の過熱などの課題を克服,安定燃焼を確認した。2020年代半ばの実用化を目指している16万立方メートル型液化水素運搬船(2022年7月号「ニュース・フラッシュ」欄既報)にこのエンジンを搭載し,実船による実証試験を進める予定。水素焚きDFエンジンの開発はNEDOグリーンイノベーション基金事業の一環で進められている。

                        (川崎重工)