●名門大洋フェリーのカーフェリー「フェリーきょうと」デビュー

 現有“フェリーきょうとⅡ”“フェリーふくおかⅡ”(いずれも9,770総トン,2002年竣工)の代船として,三菱造船に2隻発注されたうちの1番船で,12月10日に三菱重工下関造船所で竣工し,同16日から大阪南港~新門司航路に就航した。15,025総トン,5,865重量トン,全長195.0メートル,幅27.8メートル,深さ9.55メートル,満載吃水6.7メートル,主機JFE S.E.M.T.-PIELSTICK 12PC2-6B型ディーゼル2基,1軸,出力21,754馬力(16,000キロワット),最高速力25.20ノット,航海速力23.2ノット,船客定員675名,車両搭載数12メートル・トラック162台,乗用車140台。2機1軸の主推進器とアジマス推進器2基のハイブリッド推進方式,空気潤滑システム「MALS」の採用により,推進抵抗の低減による低燃費と操船性の向上を図っている。建造に当たっては旅客・環境・物流をテーマに掲げ,大型化によるトラック積載数の増加,パブリックスペースの拡大・充実と大部屋客室廃止による個室化推進,ハイブリッド推進方式を採用し,船内全区画の内装の抗菌・抗ウイルス加工なども施した。内装デザインのコンセプトは「日本の情緒を感じさせる『古都のたたずまい』」である。なお,2番船“フェリーふくおか”は,来たる3月28日から就航する予定。

                          (名門大洋フェリー)