●世界初の24,000TEU型原子力コンテナ船

 中国CSSC傘下の江南造船所は去る12月5日,上海で開催された国際海事展「マリンテック・チャイナ2023」で,世界最大となる積載量24,000TEUの原子力コンテナ船の設計を発表,会場でノルウェー船級協会(DNV)から設計基本承認(AIP:Approval in Principle)を取得した。タイプ名を「KUN-24AP」と称し,推進システムにトリウム利用の第4世代原子炉「溶融塩炉」を利用する点が大きな特徴。トリウム原子炉は高温・低圧で運転されることから,従来型ウラン原子炉のような大量の冷却水は不要でメルトダウンのリスクが低減,安全性と効率性が向上するという。さらにトリウムは中国に豊富に存在し,費用対効果も高いとされる。同所では地球環境に配慮したクリーンエネルギー源の原子力を利用し,運航中に真の「ゼロエミッション」を達成できるとしている。

                        (江南造船所)