●世界初の液化水素運搬船「すいそふろんてぃあ」概成 試験運航開始へ!

 川崎重工が建造中の世界初の液化水素運搬船“すいそ ふろんてぃあ”が概成し,5月24日,神戸空港島に建設された専用荷役ターミナル「Hy touch神戸」で報道陣に公開された。わが国水素サプライチェーン構築のため,同社や岩谷産業など7社で組織する「技術研究組合CO2フリー水素サプライチェーン推進機構」(HySTRA)が建造しているもので,この6月から,液化水素の搭載および荷役の国内テストを実施(日本海事協会の船級を取得)した後,今年度下期からオーストラリア~日本の実証輸送を開始する予定。世界的な潮流となった脱炭素の切札として水素利用が期待される中,NEDO(国立研究開発法人 新エネルギー・産業技術総合開発機構)の支援を得て2030年頃の商用化を目指している。主要目は約8,000総トン,全長116メートル,幅19メートル,主機ディーゼル・エレクトリック,航海速力13ノット,航続距離11,300浬で,前部船体内に容量1,250立方メートルの液化水素貨物タンク1基を備える。

           (川崎重工)