●三井E&S造船 最後の官公庁船と貨物船を引渡し

 三井E&Sホールディングス(MES-HD)傘下の三井E&S造船は去る7月,同社建造の最後の官公庁船,漁業取締船白萩丸(916総トン)と,最後の貨物船「neo66BC」のジャル・カルパタルJal Kalpataru(38,234総トン)を玉野艦船工場で引き渡し,自社建造を終了した。来たる10月から,艦船・官公庁船事業は新会社「三菱重工マリタイムシステムズ」が承継,一方で三井E&S造船の株式49パーセントは常石造船が取得し,資本提携を結ぶ。1917年に旧三井物産造船部として玉野で創業した三井E&S造船は,今後常石との連携およびMES-HD,三井物産,中国揚子江船業の3社で設立した江蘇揚子三井造船(YAMIC)での建造を視野に入れつつ設計開発力を生かし,エンジニアリング会社へと転換する。なお,玉野艦船工場の土地・建物は三井E&S造船が引き続き所有し,三菱の新会社に貸し出す。(三井E&S造船)