●サステナブル・クルージング実現へ シルバーシー・クルーズの「シルバー・ノヴァ」建造開始

 シルバーシー・クルーズは次世代客船1番船のスチールカット式を,去る11月18日独マイヤー・ヴェルフトで実施し,次いで12月2日に船名をシルバー・ノヴァSilver Novaと発表した。「プロジェクト・エボリューション」と称するこのタイプは,54,700総トン,船客定員728名,全スイートの客室すべてにバトラーサービスが付き,1人当たり75トンのスペース率と1対1.3の乗員/乗客比を誇るハイグレード船。同日発表されたイメージには各種サステナブル技術が示され,①としてマイヤー・ヴェルフトと連携し,建造時にカーボン・ニュートラルを目指すのをはじめ,以下排熱リカバリー・システム,LNG燃料,エネルギーの高効率化,水素燃料電池,陸上電源,バッテリー・パワー,廃棄物のエネルギー変換の8つを導入する。これらにより,港内での排気ガスをゼロにするほか,同社のミューズ・クラスに比して,スイート1室当たりの温室効果ガス排出量を40パーセント削減可能という。2023年夏期の竣工を予定している。気候変動や環境汚染などへの警鐘から,「サステナブル」は,今や世界中で取り組むべき課題とされ,クルーズ界でも必須のテーマとなっている。

                        (SILVERSEA CRUISES)