12月16日，政府は「国家安全保障戦略」「国家防衛戦略」「防衛力整備計画」のいわゆる安保３文書を閣議決定した。

　国家安全保障戦略はわが国の防衛と外交の基本方針を示すもので，国家防衛戦略は30防衛大綱，防衛力整備計画は31中期防に代わるものである。日本を取り巻く厳しい安全保障環境を踏まえ，抜本的な防衛力の強化がうたわれ，スタンド・オフ・ミサイルなどによる「反撃能力」の保持も明示された。

　新たな防衛力整備計画で明記された海上自衛隊の基幹部隊および主要装備は以下のとおり。

　▷基幹部隊 　水上艦艇部隊（護衛艦部隊・掃海艦艇部隊）×６個群（21個隊），潜水艦部隊×６個潜水隊，哨戒機部隊（うち固定翼哨戒機部隊）×９個航空隊（４個隊），無人機部隊×２個隊，情報戦部隊×１個部隊。

　▷主要装備 　護衛艦（うちイージス・システム搭載護衛艦）×54隻（10隻），イージス・システム搭載艦×２隻，哨戒艦×12隻，潜水艦×22隻，作戦用航空機×約170機。

　護衛隊群と掃海隊群を一元的に管理するため，水上艦艇部隊（仮称）を新編する。イージス・システム搭載護衛艦とイージス・システム搭載艦は別物となる。

　なお，この防衛力整備計画の期間中（令和５～９年度）に整備予定の海自の主要装備品は，護衛艦12隻（すべてFFM），イージス・システム搭載艦２隻，潜水艦５隻，哨戒艦10隻，P-1哨戒機19機などである。