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○フィンランドのマリン・アルテックが,オランダ海兵隊向けの新型揚陸艇
LAC(Littoral Assault Craft)を建造することになった。現用の揚陸艇LCVP
の後継となるもので,オランダ海兵隊の最新ドクトリンに適合させるほか,現
行ならびに将来の揚陸艦に対応できる設計とする。(Naval News
2025/10/16)
○9月末に,ギリシアのニコス・デンディアス国防相と,海軍参謀総長のディ
ミトリオス・エレフセリオス・カタラス中将がイタリアを訪問。イタリアのグ
イド・クロゼット国防相ならびに海軍参謀総長のエンリコ・クレデンディーノ
大将と会談した。議題は,FREMM(Fregata Europea Multi-Missione)フリゲ
イトの調達。この時には,確定2隻,オプション2隻の発注を目論んでいると
されたが,その後に両国の間で,まず2隻の輸出に関する予備的合意がまとま
り,調印が実現した。(Naval News 2025/9/30,Jane’s 2025/10/24)
○インドの国防調達会議が,インド海軍向けのドック型輸送揚陸艦(LPD)を
調達する件を承認した。ただし,8,000億ルピー(90億ドル)で4隻の調達を
要求していたのに対して,承認した支出は3,300億ルピーなので,隻数あるい
はスペックの切り下げが必要になると考えられる。このLPDの調達案件は,
2021年に情報照会を発出したものの,それから4年にわたって足踏みしてい
た。電気推進で,兵員900名の搭載能力とヘリコプターの運用能力を要求して
いる。(Naval News 2025/10/26)
○JFDグローバルが,潜水艦救難システムNSRS(NATO Submarine Rescue
System)に導入するモニタリング・システムの開発に着手した。2027年の導入
実現を目指している。これは,ウェアラブル技術,診断技術,治療用ツールを
組み合わせて,潜水艦から救出して減圧室に収容した潜水艦乗組員の身体状態
をモニターできるようにするのが狙い。(Jane’s 2025/10/6)