●黒潮大蛇行の終息を発表

 海上保安庁と気象庁は8月29日,黒潮の大蛇行が今年4月に終息したと発表した。大蛇行の期間は1965年以降では,1975年8月から80年3月までの4年8カ月を上回る最長の7年9カ月となった。

 気象庁が5月に終息の兆しがあると発表後,測量船「平洋」(HL-11)と「光洋」(HL-12)が紀伊半島沖で5月31日~6月1日に行なった観測で,黒潮の流れがもっとも強い「流軸」は東経136度上では北緯33度,東経137度上では北緯32度30分付近にあり,大蛇行となる「東経136~140度の間で,黒潮が北緯32度より南に大きく蛇行した状態」にはあてはまらなかった。

 また,気象庁の観測でも4月以降,潮岬で黒潮が接岸する傾向が確認されず,向こう1カ月は一時的な蛇行は予想されるものの,大蛇行が見られない状態が継続する可能性が高いと予測している。

(海上保安協会 新聞事業部次長 米田 堅持)