●IMOのシップリサイクル条約発効
船舶の再資源化の際,解体従事者の安全や健康の確保,環境保全を目的としたIMO(国際海事機関)のシップリサイクル条約が,6月26日付けで発効した。正式名称は「2009年の船舶の安全かつ環境上適正な再生利用のための香港国際条約(Hong Kong International Convention for the Safe and Environmentally Sound Recycling of Ships, 2009)」。1990年代以降インドなどの主要解撤国で環境汚染などが国際問題化したのを受けて2009年5月に採択,2023年6月26日に発効要件を達成し,猶予・移行期間を経てようやく発効を迎えた。条約では500総トン以上のすべての船舶(軍艦,軍の補助艦,政府所有船,政府運航船を除く)にインベントリ(有害物質一覧表)の作成・維持管理を規定している。
(IMO)