●北極域研究船「みらいⅡ」進水!

 海洋研究開発機構(JAMSTEC)の北極域研究船“みらいII”の命名・進水式が,3月19日,ジャパン マリンユナイテッド(JMU)横浜事業所磯子工場で行なわれた。式典には天皇皇后両陛下の長女,愛子さまが御出席になり,支綱を御切断された。引渡しは2026年11月の予定。13,000総トン(国際総トン),全長128メートル,幅23メートルで,船体規模は既存の“みらい”(8,706国際総トン)より大きい。電気推進システムを採用し,ディーゼル発電機3基とLNG二元燃料発電機1基を搭載。推進器はモーター駆動の可変ピッチ・プロペラ2基と船首トンネル・スラスターに加え,昇降旋回型スラスターを船首と船尾に備え,定点保持性能の向上を図っている。海洋環境研究の本格的な観測機能と砕氷機能を併せ持つ日本初の観測船で,国際船級協会連合のポーラー・クラス(PC:極地氷海船階級)の北極域で通年航行できるレベルのPC4を取得。3ノットで平坦1年氷1.2メートルを連続砕氷できる砕氷能力を有し,海氷に覆われた中央北極海まで観測範囲を広げることが可能で,晩春や初冬の時期もデータが収集できるようになる。

                            (JMU)