オランダ海軍は潜水艦へのトマホーク搭載は断念か
オランダは2023年4月に,アメリカからFMS(Foreign Military Sales)経由でトマホーク巡航ミサイルを調達する計画を立てた。これを受けて米国防安全保障協力局(DSCA:Defense Security Cooperation Agency)は今年4月25日に,トマホーク・ブロックⅤの実弾163発,同ブロックⅣの実弾12発などの輸出が米国務省に承認されたと発表した(前号本欄参照)。
トマホーク搭載艦は水上艦と潜水艦の両方で,デ・ゼーヴェン・プロヴィンシェンDe Zeven Provinciën級フリゲイト4隻にRGM-109E,ワルラスWalrus級潜水艦と同級の後継であるオルカOrka級にUGM-109Eを搭載する計画とされていた。
ところが,オランダ海軍の潜水艦はトマホーク用の垂直発射筒を持たないため,魚雷発射管から撃つタイプが必要になる。これは過去に英海軍向けに生産したことがあるが,すでに生産は終了している。改めて再開するには経費と時間を要するため,潜水艦にトマホークを搭載する計画は断念するようだ。(Naval News 2025/5/23)