アルゼンチンで中古フリゲイトの調達構想
アルゼンチン海軍で,多用途フリゲイトの調達計画が動き始めている。これは,すでに非可動状態または用途廃止になっている水上戦闘艦2隻の後継を求めているもの。候補として,デンマークで近代化改修の計画が頓挫したイーヴァル・ヒュイトフェルトIver Huitfeldt級,イタリアのマエストラーレMaestrale級,ノルウェーのフリチョフ・ナンセンFridtjof Nansen級といったあたりの名前が取り沙汰されている。
代替対象は,まずヘラクレス Hercules。これは英42型駆逐艦の同型艦を1976年に取得したものだが,2000年代に入ってからミサイル兵装を降ろすとともに格納庫を拡大して,兵員238名を載せる輸送艦に転用した。しかし現在は,機関が使えないため非可動働状態にある。
もう1隻はエロイナHéroinaで,これはMEKO 360型を導入したアルミランテ・ブラウンAlmirante Brown級4隻のうち3番艦。搭載機器の不具合で可動できなくなっている。2010年に当該機器をイギリスに送って修理しようとしたが,イギリス側が輸出許可を差し止めたために頓挫した。なお,アルミランテ・ブラウン級の残り3隻は現役にあり,延命工事を実施して運用を続ける計画とされる。(Naval News 2025/9/15)