●2019年の日本のクルーズ人口

 国土交通省は9月25日,「2019年の我が国のクルーズ等の動向」の調査結果を公表した。外航と国内クルーズを利用した日本人乗客数を合計したクルーズ人口は356,600人で,前年比11.1パーセント増加して過去最多を記録した。内訳は,外航クルーズは日本船社利用が8,200人(前年比400人減),外国船社が230,000人(23,900人増)の合計238,200人(10.9パーセント増)。国内クルーズは日本船社のクルーズ船利用が117,500人(12,200人増),内航フェリーのチャーター・クルーズが900人(200人減)の合計118,400人(11.3パーセント増)。このうち日本発着の外航クルーズ乗客数は日本人134,092人(32,192人増),外国人83,115人(3,115人増)だった。泊数は外国クルーズの平均が8.3泊,国内クルーズの平均が2.8泊となり,海域別乗客数ではアジアが61.1パーセントで,このうち外国船社の日本発着が53.0パーセント,次いで地中海13.0パーセント,欧州11.5パーセントなどだった。
 訪日クルーズ旅客数と寄港回数も公表され,訪日クルーズ旅客数は2,153,000人(前年比12.2パーセント減)となり,約8割を占める中国発クルーズが前年比14.5パーセント減の174万人に留まったのが影響した。寄港回数は全国142港湾に2,866回で,前年より64回減少。外国船社は1,932回,日本船社は934回で,外国船社は中国発の寄港回数が前年比10.6パーセント減少した一方,日本発は20.0パーセント増加した。港湾別では那覇が260回を数え,博多229回,横浜188回,長崎183回,石垣148回,外国船社は那覇,博多,長崎,石垣,日本船社は横浜,ベラビスタマリーナ,神戸,宮島の順に多かった。