●日本郵船関連会社がLCO2常温輸送の一般承認取得

 日本郵船は6月9日,50パーセント出資の関連会社KNCC社(Knutsen NYK Carbon Carriers AS)が,液化CO2(LCO2)を常温輸送可能な独自技術「LCO2-EPシステム」について,ノルウェー船級協会(DNV)から詳細な設計内容に対する承認(GASA:General Approval for Ship Application)を取得したと発表した。このシステムは船上タンクでLCO2を常温(0~10度C)かつ高圧(35~45バール)で輸送する技術。冷却不要のため取扱いやすく,輸送船の船型大型化も容易なほかCCUS(Carbon Capture, Utilization and Storage)バリューチェーン全体のエネルギー量やコストを削減できるメリットがある。昨年4月に世界で初めて基本設計承認(AiP:Approval in Principle)を取得,このほどGASA取得に至った。これにより最大8万立方メートル級の船型を想定し,現在複数のプロジェクトと実装化に向けた交渉に入っているという。イラストは「LCO2-EPシステム」を搭載したLCO2輸送船のイメージ。

                           (日本郵船)