●南カリフォルニア沖のコンテナ船滞留続く

 北米西岸最大のコンテナ複合港湾ロサンゼルス(LA)とロング・ビーチ(LB)で,コンテナ船の停滞が続いている。コロナ禍で鈍った荷動きが,巣ごもり需要による物量増もあって急回復し,港湾の処理能力などが追い付かず混乱が長期化したもので,昨年10月時点で沖合のコンテナ船は70隻台に達していた。両港のあるサンペドロ湾の環境悪化を懸念し,11月半ばから入港ルールを改正,原則として150浬離れたエリアでの待機を要請。これにより湾近くでの停泊は減少したが,南カリフォルニア海運取引所の12月13日のデータによると,メキシコにまで伸びる約1,600キロの海岸の沖合に,101隻のコンテナ船が停泊または減速航行状態にあるという。物量自体は伸びており,両港に向かうコンテナ船は増加しているため,滞船解消には時間がかかると見られる。