●八ッ場あがつま湖で水陸両用船の無人運航に成功 「MEGURI2040」プロジェクト

 日本財団が推進している無人運航船プロジェクト「MEGURI2040」の最後の実証実験として,去る3月14日,群馬県八ッ場あがつま湖で水陸両用船「八ッ場にゃがてん号」(11総トン,全長11.83メートル)の無人運航実験が行なわれ,航行に成功した。ITbookホールディングスや埼玉工業大学など5団体が参加する「八ッ場スマートモビリティ」コンソーシアムが実施したもので,同湖を約2キロ,約30分無人運航した。画像はその模様と運転席のアップ。搭載した光ファイバージャイロ(航路追従),可視光カメラ,LiDAR(Laser Imaging Detection and Ranging。レーザー画像検出と測距),ソナー(障害物自動検知と回避)の複数センサー情報を,船用に改良した車載用自動運転OS「Autoware」に集約し無人運航技術を実現,船舶と車両の自動切替えシステムも開発した。水陸両用船による無人運航の実証は世界初である。「MEGURI2040」プロジェクトは今年1~3月に5つのコンソーシアムで6隻が実証実験を行ない,成功裏に終了。日本財団では実験結果を分析し,各コンソーシアムの強みを生かして技術開発の一層の推進と2025年の実用化を目指していく。

                       (日本財団/埼玉工業大学)