●全国2例目となるパラサイト型密輸のコカイン押収

 10月23日,清水海上保安部(第3管区)と名古屋税関清水税関支署,静岡県警は本年7月10日に静岡県の清水港に入港した外国貨物船の水面下に隠されていたコカイン約20キロ(末端価格5億円相当)を発見,押収したと発表した。

 立ち入り検査の一環として巡視船“おきつ”(PM-36)の潜水士が船体の下側に潜り,左舷側の水面下約12メートルにある冷却用の海水などを取り入れるためのシーチェスト内部でコカインの入ったバッグを発見した。バッグの中には約1キロのコカインの塊が20個入っていた。

 船長らが知らぬ間に船に運ばせて密輸を行なうパラサイト型と呼ばれる手口で,全国で2例目の摘発だという。乗組員の関与はないとみられるが,密輸を行なった者や隠した時期はわかっていない。 (海上保安協会 新聞事業部次長 米田 堅持)