●佐渡汽船の高速フェリー「あかね」スペインに売船

 佐渡汽船は6月25日の取締役会で双胴高速カーフェリー“あかね”(5,702総トン,船客定員628人,乗用車152台積載)の売却先を決定した。海運事業を手がける独FRS子会社のスペインのFRSイベリアに30億5,000万円で売却する。FRSイベリアはスペイン国内の島嶼航路などに高速船やカーフェリーを運航し,“あかね”の同型船も運航している。売却額は5月末時点の帳簿価額24億9,000万円を上回るが,佐渡市と上越市からの建造時補助金の一部返還に伴い変動する。返還額は佐渡市に約5億円,上越市は今後確定する。“あかね”は約60億円をかけて豪インキャットで建造された85メートル型ウェーブピアサーで,2015年4月から直江津~小木航路に投入されたが,船体動揺などを理由に昨年売却方針が発表され,去る3月で運航を終えた。

                        (INCAT)