●仏ブリタニー・フェリーが新型電動WIGフェリー「シーグライダー」建造へ

 仏ブリタニー・フェリーは,イギリス海峡航路で持続性と環境性能に優れた高速フェリーの導入を模索しており,このほど米ボストンの新興会社REGENT(Regional Electric Ground Effect Nautical Transport)と,シーグライダーSeagliderと称する電動WIG(Wing-in-Ground Effect Vehicle)建造の覚書を締結した。乗客50~150人乗り,再生可能エネルギーによるバッテリー駆動で,航続力約288キロを時速約280キロで航行可能。ポーツマス~シェルブールならわずか40分で走破する。安全性は最新の飛行制御システムや次世代センサーにより担保する。2028年までの就航を目指すが,REGENT社では2025年までにより小型の実用モデルを開発するという。WIGは20世紀後半にソ連で実用化された軍用タイプが有名だが,民間では10名定員程度の開発にとどまる。実用化すれば再び脚光を浴びることになる。

                   (BRITTANY FERRIES)