●世界最大の民間病院船「グローバル・マーシー」試運転完了

 中国の天津新港船舶重工で建造されているマーシー・シップスの新造病院船グローバル・マーシーGlobal Mercyが,5月10日試運転を完了した。今夏の引渡し後アントワープに回航して医療機器の搭載や乗員補充を行ない,ロッテルダムでの披露を経て2022年初頭には西アフリカで医療業務に従事する。36,600総トン,全長174.1メートル,幅28.6メートル,主機ディーゼル・エレクトリック,航海速力12.0ノット,搭載人員950人(うち641人が医療スタッフを含む乗組員),船籍はマルタ。船内には病床200,手術室6室や実験室,外来診療所,眼科・歯科医院のほか,医療トレーニング用機器やスタッフ用施設(学校や幼稚園を含む)が揃う。病院船による医療提供NGOマーシー・シップス(1978年設立)が運営し,無料の医療提供に加え地域医療スタッフの養成なども実施する。なおこのプロジェクトではスウェーデンのステナROROが主導的役割を担っている。

                       (STANA RORO)