●三井E&S 造船から撤退
三井E&Sは4月30日,保有する三井E&S造船の全株式を常石造船に譲渡することを明らかにした。すでに2022年までに常石が株式66パーセントを取得していたが,今回の譲渡により同社の完全子会社となる。28日の取締役会における決定で,譲渡日は非開示。三井E&Sは船舶の設計を含む造船事業から撤退し,舶用エンジンや港湾クレーンに集中する。三井E&S造船は,1917年に旧三井物産造船部として児島郡日比町(現玉野市)で創業。1937年に旧三井物産から玉造船所として独立,1942年社名を三井造船に改めた。2018年に持ち株会社制に移行して造船部門を三井E&S造船として分社化,2021年には常石造船に株式の49パーセント,翌年17パーセントを譲渡し子会社化された。この間,艦艇事業は2021年に三菱重工に譲渡した。