●三井E&S造船で最後の商船が進水

 三井E&S造船玉野艦船工場で去る4月14日,同所建造の最後の商船となる撒積船JALカルパタルJAL Kalpataruの命名・進水式が行なわれた。三井E&S造船のエコシップ・シリーズ「neo66BC」の一隻で,約38,000総トン,約66,000重量トン,全長199.99メートル,定員25人,船籍パナマ。1917年の創業以来888隻目に当たり,引渡しは7月下旬の予定。三井E&S造船では3月末で千葉工場での商船建造を終え,玉野では商船と海上保安庁・自衛隊向けなど官公庁船の建造を主体にしていたが,この船種については三菱重工への譲渡契約を締結しており(10月1日付け譲渡予定。先月号本欄既報),今後商船建造は4月に資本提携の発表があった常石造船の国内および海外(フィリピン,中国)各工場や,中国揚子江船業および三井物産との合弁工場江蘇揚子三井造船に委託することになる。三井E&S造船では今後,従来の「neo」シリーズのような環境対応・低燃費船ラインナップの拡充,LNG,LPG,アンモニアなど幅広い燃料に対応した船型や自律運航船の開発に注力していく。

                       (三井E&S造船)