●ポッド型推進器「アジポッド」300隻搭載を達成

 電気システム大手のABB(スイス)は8月5日,全周旋回式ポッド型推進器アジポッド(Azipod)の累計300隻搭載を達成したと発表した。300隻目となったのはオフショア風力発電所をサポートする仏オランジュ・マリンのケーブル敷設船ソフィー・ジェルマンSophie Germain。現在ノルウェー,ヴァルド社の支援を受けてスリランカのコロンボ造船所で建造中で,2023年に就役の予定。操縦性と電力消費の削減,排出ガス低減の性能から採用された。代替船と比較してCO2排出量は20パーセント,NOx排出量は80パーセント削減できるという。現在クルーズ船,貨物船,砕氷船やフェリーなど25種類以上の船種に採用されているアジポッドは,去る6月に製造開始30周年を迎えたが,特にクルーズ船では25年前の初採用(カーニバル・イレーションCarnival Elation)以降,トータル100万トン以上の燃料節約に貢献したと推定されている。

                     (ORANGE MARINE/ABB)