●ステナ「E-フレクサー」3番船引渡し

 スウェーデンのステナ・ラインが中国招商局金陵威海造船所(CMI Jinling Weihai Shipyard)に9隻発注している「E-フレクサー」型の3番船ガリシアGaliciaの竣工式典が,同所で8月20日に行なわれ9月3日に引き渡された。仏ブリタニー・フェリーが長期用船し,12月中頃に英~仏,英~スペイン航路に投入される。約42,000総トン,全長214.5メートル,船客1,015人,車両レーン長3,100メートルで,SOx排出低減用にスクラバーを搭載する。このタイプは用船側のカスタマイズが可能で,本船ではブリタニー・フェリーの運航形態に合わせ,居住区画を拡張して客室をふやしている。なお4番船ステナ・エンブラStena Emblaは来年1月に引渡しの予定である。
 一方,E-フレクサー・シリーズ7,8番船となる2隻の建造がスタートしたことを,先頃ステナ・ラインが発表した。この2隻はそれまでの6隻より長さを延長したロングバージョンで,全長を240メートルへ,車両レーン長を3,600メートルに増大,船客定員も1,200名にふやしたほか,LNG,メタノールなどのガス燃料化や港内停泊時は陸上電源の利用を想定し,将来的には電動ハイブリッド化を可能としている。引渡しは2022年の予定。

         ブリタニーフェリーの「ガリシア」。(BRITTANY FERRIES)

先頃建造をスタートしたステナE-フレクサー型ロングバージョンのイメージ。(STENA LINE)