●アンモニア燃料のゼロ・エミッション船開発へ

 今治造船,三井E&Sマシナリー,日本海事協会(ClassNK)など5団体は4月30日,アンモニアを燃料とする温室効果ガス(GHG)を排出しない船舶(ゼロ・エミッション船)を共同開発すると発表した。MAN社が開発を進めているアンモニア燃料エンジンを搭載するもので,搭載船の開発を今治造船が,MAN社と協力しアンモニア燃料機関の開発および推進システムの製造・試運転を三井E&Sマシナリーが,その安全評価や基準制定をClassNKが担当する。さらに船の保有運航や舶用アンモニア燃料の導入およびその供給システム整備を含む統合プロジェクトの具体化を伊藤忠商事,伊藤忠エネクスが担当。国際海事機関(IMO)は2050年までにGHGの2008年比50パーセント削減を掲げており,その達成にはゼロ・エミッション船の早期開発が不可欠で,燃焼してもCO2やSOxをほとんど排出しないアンモニアが代替燃料候補として注目されている。