■統合作戦司令部が発足
令和7年(2025年)3月24日,陸海空自衛隊の実動部隊を一元的に指揮する常設組織として,統合作戦司令部が防衛省のある市ヶ谷地区に200名規模で新編された。初代司令官は南雲憲一郎空将で,統幕長および陸海空幕長と同じく,米軍の大将(四つ星)に相当するポストとなった。これは米軍の中将(三つ星)に相当する,陸上総隊司令官,自衛艦隊司令官,航空総隊司令官などよりも一格上であることを示したもの。
統合作戦司令部の設置は,令和4年12月に策定された安保3文書で明記されていたもので,有事や大規模災害派遣等の際,防衛大臣の補佐等に忙殺される統幕長に代わり,統合作戦司令官が一元的に陸海空部隊の指揮を行なうことで,意思決定の迅速化や各種事態への対処能力の強化等が期待される。