■北朝鮮が短距離弾道弾複数を発射

 防衛省は,2025年5月8日,同日の午前8時台から9時台にかけて,北朝鮮が同国東岸付近から日本海に向けて,複数の短距離弾道ミサイルを相次いで発射したと公表した。これらは最大で約800キロ飛翔した後,すべてわが国EEZ外の海上に着弾した。このミサイル発射について,中谷防衛大臣は会見で,約800キロ飛翔した1発について高度約100キロを変則軌道で飛行した可能性があると説明した。報道等によると,韓国軍関係者はこれらのミサイルについて,ロシア製のイスカンデルをモデルにしたKN23やKN25等を織り交ぜて発射したものと分析している。今回のミサイルの発射は,ウクライナ戦争で弾薬等の不足に悩むロシアへ向けたデモンストレーションの意味合いがあるとされ,すでにKN23はウクライナの戦場で使用が確認されている。