■令和3年度防衛予算の政府案決定

 政府は12月21日,令和3年度(2021年度)防衛関係費の政府案を閣議決定した。

 予算は5兆1,235億円で,対前年度伸び率は1.1パーセント増と,9年連続の増額となった,またこれとは別枠でSACO(沖縄に関する特別行動委員会)関係経費144億円,米軍再編関係経費(地元負担軽減分)2,044億円が計上されている。

 これらを合わせた総額は5兆3,422億円で,過去最高である。なお,令和3年度予算額には,内閣官房およびデジタル庁(仮称)へ振り替える経費187億円を含む。

 新規に調達が認められた艦艇および航空機は以下のとおり(カッコ内は要求数)。

 ▷自衛艦

 3,900トン型護衛艦(FFM) 2隻(2隻)

 3,000トン型潜水艦(SS)1隻(1隻)

 ▷航空機

 P-1哨戒機  3機(3機)

 US-2救難飛行艇 1機(1機)

 

 3,900トン型FFMは,いわゆる30FFM型の7,8番艦で,建造費として944億円が計上された。仕様は昨年11月に進水した“くまの”と同様で,Mk41VLSは後日装備となる。

 3,000トン型潜水艦は昨年10月に進水した“たいげい”と同型のリチウム・イオン電池潜水艦で,その5番艦である。建造費は684億円。

 なおUS-2は,令和3年度分は胴体部分のみの調達費(71億円)で,主翼などは令和4年度予算で調達予定。