■イージス・システム搭載艦用レーダーがSPY-7に

 6月18日,防衛省は廃案となったイージス・アショアに代わるBMDシステムとして建造する,イージス・システム搭載艦用のレーダーに,SPY-7を採用する方針を公表した。

 このSPY-7はすでにイージス・アショア用に調達が進められていた装備品を艦載用に転じるもの。この決定に当たっては,米海軍がアーレイ・バークArleigh Burke級DDGフライトIIIで採用したSPY-6との比較検討が行なわれた。

 SPY-7採用の理由として,①性能面でSPY-7とSPY-6に大きな差はない,②実射試験や維持・運用経費を含めた全体経費で比べるとSPY-7の方がSPY-6より相対的に安価,③調達スケジュールについてはSPY-6を採用するとSPY-7よりも数年の遅延が発生する,などが挙げられた。

 本件の詳細については,本誌2021年10月号104〜109頁の本文記事を参照されたい。

 なお,民間会社による本艦の設計に向けた技術支援役務は令和3年度から2カ年の予定で進められており,建造費は5年度計画以降に要求の見込みといわれる。