■「あぶくま」型護衛艦フィリピン輸出へ
2025年7月6日付けマスコミ各社の報道によると,日本政府は近く退役予定の“あぶくま”型護衛艦(基準排水量2,000トン)全6隻をフィリピンに装備移転する方向で同国と調整を行なっている。
フィリピンにはすでにわが国からTC-90練習機の有償貸与と,警戒管制レーダーの装備移転の実績があり,実現すれば初の中古護衛艦の海外輸出例となる。ただし,防衛装備移転3原則の運用指針では,輸出できる装備品を救難,輸送,警戒,監視および掃海に限定しており,中古護衛艦はそのままのかたちでは輸出することが困難とされる。そのため,フィリピンが要求する通信設備等を共同開発とすることで,装備移転を進める方向という。