●2027年就航へ! DFDSが水素燃料フェリー計画を発表
デンマークのフェリー船社DFDSは11月26日,デザイン会社クヌートE.ハンセン,重電・エンジニアリングのABBなど7社と共同で,水素燃料フェリーを開発建造すると発表した。「ユーロパ・シーウェイズ」(Europa Seaways)のプロジェクト名で,船客定員1,800人,車両レーン長2,300メートル(トラック120台または乗用車380台)の旅客フェリーを開発するもの。燃料電池出力は23メガワット(約31,200馬力)とされる。就航ルートはDFDSが運航するコペンハーゲン~フレゼリクスハウン~オスロで,往復48時間の航程。水素補給のインターバルも48時間に設定した。核となる水素燃料電池システムは,コペンハーゲン近郊で計画中の洋上風力エネルギー・プラントで生成される水素を使用しゼロ・エミッションを達成,これにより年間64,000トンのCO2排出削減が可能になるという。燃料電池は水しか排出せず,温室効果ガス削減を目指す海運界にとっては期待のパワー・プラントで,ユーロパ・シーウェイズではEUのイノベーション基金に支援を申請しており,早ければ2027年にお目見えすることになる。
(DFDS/KNUD E. HANSEN)