●川崎重工がLPG燃料供給システムを開発
川崎重工は去る2月5日,「LPG燃料供給システム」の設計基本承認を日本海事協会(Class NK)とアメリカ船級協会(ABS)から取得したと発表した。推進燃料としてLPGを使用することでCO2,SOxなどの排出削減が可能なことから,クリーン燃料としてLNGと並んで注目されており,LPG船マーケットではLPG燃料化の検討が加速している。川崎重工ではLPG船,LNG船,LNG燃料推進船および舶用エンジンの設計・製造で培った知見や技術を活かしてこのシステムを開発,すでに同社坂出工場でEEDI規制フェーズ3(2022年以降の建造契約船から適用。基準値から30パーセントのCO2削減)をクリアする国内初のLPG燃料推進LPG運搬船の建造を開始している。このシステムはプロパンやブタンに対応可能とし,常温の加圧液体状態で循環する方式を採用したのが特徴で,LPG船だけでなく一般商船にも適用可能な機器構成となっている。イラストはLPG燃料推進LPG船と燃料供給システムのイメージ図。
(川崎重工)