●商船三井がクルーズ船2隻を建造へ
商船三井は11月25日,外航クルーズ客船2隻の新造計画を発表した。投資総額は約1,000億円で,遠洋区域を航行可能な35,000総トン級2隻を発注する。建造先は未定とし,1番船の竣工は2027年頃を見込む。日本船籍の予定で,商船三井または子会社が所有し,運航は商船三井客船が行なう。商船三井では経営計画に沿って非海運事業の強化に取り組んでおり,その一環として海運市況と関連性が少なく,今後拡大が期待される国内外のクルーズ需要を取り込むとしている。なお,本件をいち早く報じた11月24日の日経新聞などによれば,「高級ホテルや高級旅館をライバル」とする高級クルーズを志向しており,「うまくいけば4隻に増やす」ことも視野に入れているという。2隻で1,000億円(約7.3億ドル。1ドル137円換算)では1隻当たり3.65億ドル程度となり,2021年竣工のシルバーシー・クルーズのシルバー・ドーンSilver Dawn(40,844総トン,船客定員596名)が3.5~3.6億ドルとされることから,同等グレードの船を想定していると見られる。
(商船三井客船)