●井本商運/Marindowsが建造する次世代EV内航船

 海洋OS“Marindows”(マリンドウズ)を開発するMarindows社と内航コンテナ船社井本商運は4月18日,日本初の交換式コンテナ型蓄電池を用いたEVコンテナ船を建造し,神戸~広島航路で実証実験を行なうと発表した。約200TEU積載の499総トン型で,全長81メートル,幅13.5メートル,360kW電動機2基により航海速力は12.5ノット,補助用発電機も備える。建造所は佐伯の三浦造船所で,2027年1月竣工予定。陸上で再生可能エネルギーによりコンテナ電池に充電し,寄港時に使用後のものと交換する方式。航続距離は20フィート型電池(2,000kWh想定)5本搭載の標準型で180浬(333キロ),コンテナ電池の本数と容量次第でゼロエミッション運航距離の増大が図れるほか,ハイブリッド方式で最大2,700浬(5,000キロ)も可能。標準化・モジュール化を徹底して船とシステムを開発,コスト削減や量産化,他船種への導入も視野に運航コスト低減を図る。このプロジェクトは環境省の「令和6年度地域共創・セクター横断型カーボンニュートラル技術開発・実証事業」の3カ年事業として採択され,内航海運の三大課題(脱炭素・船員不足・安全運航)を解決するものとして位置付けられている。

                      (井本商運/MARINDOWS)