●世界最大16万立方メートル型液化水素運搬船を開発
川崎重工は4月22日,16万立方メートル型液化水素運搬船の基本設計承認(AIP:Approval in Principle)を日本海事協会より取得したと発表した。両者は同日,国際海事展「Sea Japan 2022」で授与セレモニーを開いた。本船は全長約346メートル,幅約57メートルで,昨年AiPを取得した4万立方メートルの液化水素タンクを4基搭載し,約1万トンの液化水素を積載可能。主機にはBOG(Boil off GAS)を推進燃料に利用可能な二元燃料ボイラーと蒸気タービンを採用,BOGの利用によりCO2排出削減にも寄与する。設計には同社が昨年建造した液化水素運搬船“すいそ ふろんてぃあ”(1,250立方メートル型)の技術や知見と,長年培った液化ガス運搬船建造技術が活かされた。開発はNEDO(国立研究開発法人 新エネルギー・産業技術総合開発機構)助成事業の一環として実施しており,2020年代半ばの実用化に向け詳細設計を進めていく。
(川崎重工)