■新型輸送艦「にほんばれ」就役
令和7年(2025年)4月6日,令和4年度計画による新型輸送艦“にほんばれ”(艦番号LCU-4151)が就役した。配属先は陸海空三自衛隊の共同部隊である自衛隊海上輸送群(後掲記事参照)第2輸送隊で,定係港は呉。本艦は4年度の陸上自衛隊予算により整備された「小型級船舶(LCU)」の1番艦で,建造所は内海造船瀬戸田工場。建造費41億2,500万円。基準排水量2,400トン,全長80メートル,吃水3メートル,速力15ノット,乗員約30名。
艦首にバウ・ドア,その内側にバウ・ランプを備え,さらにその後方に車両甲板(貨物倉)が配置されている。島嶼部等の水深の浅い港湾に車両や物資の輸送が可能で,ある程度のビーチング能力を持つとされる。ちなみに艦長は当面の措置として海上自衛官(1等海尉)が務めるが,乗員の9割は陸上自衛官で,残る1割が海上自衛官である。なお,内海造船では同じく4年度の陸上自衛隊予算により,「中型級船舶(LSV)」の1番艦“ようこう”(基準排水量3,500トン)の建造を進めており,こちらは来たる5月に就役の予定。