■中国艦艇がわが国近海に出現

 4月24日〜5月9日,以下の中国艦艇が,日本近海に出現した。

 ▷4月24日午前4時頃,海上自衛隊は魚釣島(沖縄県)の北西約80キロの海域を南進する旅洋Luyang III型駆逐艦2隻(包頭Baotou,紹興Shaoxing)を確認した。これらは26日に奄美大島(鹿児島県)と横当島(鹿児島県)との間の海域を南西進し,東シナ海へ向けて航行したことが確認されている。 これらに対し海上自衛隊は,第13護衛隊所属の“じんつう”(佐世保),第1掃海隊所属の“ひらど”(横須賀),第1航空群所属のP-1哨戒機(鹿屋)および第5航空群所属のP-3C(那覇)により,警戒監視・情報収集を行なった。

 ▷5月5日午前10時頃,海上自衛隊は,草垣群島(鹿児島県)の南約40キロの海域において,同海域を東進する江凱Jiangkai II型フリゲイトの常州Changzhou,江島Jiangdao型コルベットの六安Luanの計2隻を確認した。その後,2隻は大隅海峡を東進し,太平洋へ向けて航行したことが確認されている。これらに対し,海上自衛隊は第1航空群所属のP-1(鹿屋)により,警戒監視・情報収集を行なった。

 ▷5月9日午後2時頃,海上自衛隊は,宮古島(沖縄県)の東約140キロの海域において,同海域を北西進する東調Dongdiao型情報収集艦1隻(艦番号795)を確認した。その後,同艦は沖縄本島と宮古島との間の海域を北西進し,東シナ海へ向けて航行したことが確認されている。  これに対し海上自衛隊は,第46掃海隊所属の“くろしま”(沖縄)により,警戒監視・情報収集を行なった。

 ▷5月9日正午頃,海上自衛隊は,与那国島(沖縄県)の南西約70キロの海域を北西進する江凱Jiangkai II型フリゲイトの常州Changzhou,江島Jiangdao型コルベットの六安Luanの計2隻を確認した。これらは5日に大隅海峡を東進したものと同一で,海上自衛隊は第11護衛隊所属の“やまぎり”(横須賀)と,第5航空群所属のP-3C(那覇)により,警戒監視・情報収集を行なった。