■哨戒艦調達に向けた企画提案の公募を実施

 10月29日,防衛省は現中期防で4隻の建造を計画している新艦種の哨戒艦について,調達に向けた企画提案の公募を実施した。これによると哨戒艦は基準排水量1,900トン程度,全長90メートル程度だが,これらは提案希望者からの提案によっては変わりうるともされる。

 公募の参加申込期限は12月1日で,企画提案契約の納期は令和4年3月31日。この提案で防衛省から最高評価を得た事業者が,1番艦とその引渡しまでの間に予定されている艦の調達について主契約者となる。また2番目の評価を得た事業者は,主契約者の下請けとして2番艦および1番艦の引渡しまでの間に建造を開始する艦のうちの最後の艦の建造を行なうという。

 なお,海上自衛隊は令和4年度の概算要求で哨戒艦の基本設計費として4億円を計上しており,順調に進めば,5年度以降に建造要求の運びとなるのだろう。

 ちなみに海上自衛隊はこの哨戒艦について,将来的な無人化も視野に入れているようだが,現実問題としてこの大きさの艦を公海上で無人運用するのは,技術・安全面から非常にハードルが高く,今後の動きが注目される。